最近ネット上に“ポイント特化型プラチナカード”という謳い文句を目にするため、一度このカードについて調べてみました。
プラチナカードというと一般に
・通常カード/ゴールドカードに比べて色々なサービスが付与される
という反面、
・年会費が高い
・還元率が悪い
といったマイナス面もあるため、ポイントが~などと言っているただの勤務医には手を出しにくいものです。ただ学会や帰省等で飛行機を多用する人に関しては、マイル付与において有利なカードがあるので、そうしたものを持っている人も珍しくはないようにも思います。
しかし今回の三井住友プラチナプリファードは“ポイント特化型”という看板を背負って現れたので、お得に使える可能性を検討してみたいと思います。
1.年会費
33,000円(税込、以下全て税込)とプラチナカードとしてはアメックスの143,000円やダイナースプレミアムの143,000円と比べると非常に安く設定されています。
この価格帯で考えると、比較対象となるのはJCBプラチナ27,500円、エポスプラチナ30,000円(インビテーションからだと20,000円)、楽天プレミアムカード11,000円あたりでしょうか。
2.還元率
通常使用での還元率は1%(100円ごと)に設定されている。1000円ごとに10ポイントではないのは良心的で、プラチナカードと称するものが0.5%還元が多い中、良いほうでしょう。
さらに特約店(プリファードストア)での還元率アップを売りにしているようで、
影響が大きそうなものでは
旅行:
一休: +6%
Expedia: +9%
Hotels.com: +9%
コンビニ
セブンイレブン・ファミリーマート・ローソン: +2%
など
飲食店
スターバックス・エクセルシオールカフェ・プロント: +1%
すき屋・マクドナルド・モスバーガー: +1%
など
ドラッグストア
マツモトキヨシ・トモズ・ココカラファイン: +1%
など
スーパー
ライフ・西友: +1%
など
その他、交通系や一部百貨店等が現時点での特約店となっています。
詳細はこちらを確認してください
この中での使用が多い人にとってはお得なポイント制度となっています。
3. マイ・ペイすリボ
クレジットカードについてかじったことがある人なら知らない人はいないと思われる三井住友のこの制度。上限いっぱいまでのリボ設定で、手数料を取られることなく、付与ポイントの0.5%上乗せが得られます。初回の設定さえ間違えなければ非常においしいかと思います。
ポイントだけで言えば平均すると2%程度を得られるといったところでしょうか。年会費を考えると年間150万円以上を使ったところからどれだけ使うかで、お得度が変わってくるかと思います。
4. 他カードと比べてみる
JCBプラチナと比べると、ポイント単体では“やや有利“となりますが、JCBプラチナにはグルメベネフィットやプライオリティパス(コロナ禍でありがたみ激減)の付与もあるので、こうしたサービスを利用するか否かで勝敗が分かれるかと思われます。
エポスプラチナと比べると、エポスプラチナは年間利用額によってボーナスがあるため
200万円利用
プラチナプリファード:40,000ポイント→4万円相当
エポスプラチナ:10,000ポイント+ボーナス30,000ポイント→4万円相当
300万円利用
プラチナプリファード:60,000ポイント→6万円相当
エポスプラチナ:15,000ポイント+ボーナス40,000ポイント→5.5万円相当
となり、ここからは100万円ごとに差が5000円ずつ開いていきます。さらにエポスプラチナは“100万円ごと”につくボーナスなので、1円でも足りないとボーナスが付きません。ただし、エポスカードはインビテーションなら年会費が20,000円となるため、利用額が4~500万円あたりで損益分岐点が来ると思われます。
楽天プレミアムカードとの比較は楽天経済圏にどれだけ依存しているかによって大きく変わってきますが、楽天プレミアムカードは年会費が11,000円と格安であることと、通常利用で1%、楽天利用で最低5%のポイント付与があることから、楽天経済圏をそれなりに利用している人ですと、22,000円の年会費差を埋めるのは難しいと思われます。単純にステータスを気にするくらいしかプラチナプリファードが勝る点はないかもしれません。
以上より、“ポイント特化型”というのはこれまでの三井住友プラチナとの比較で、といった印象です。ただし、コンビニ利用が非常に多い人や、かなりの金額の決済をする人の場合メリットがあるかもしれません。
私は今のところ、申し込みは見送りです。しかしまだサービス開始間もないカードですので、今後の進化に期待しつつ、注視していきたいと思います。