投資信託の積み立てはSBI証券・楽天証券どちらで行うべきか徹底比較検証

投資信託を始めようとして証券会社を作るときどこに作ろうか迷いますよね。
長期にわたってコツコツと積み立てていくものだからこそ悩ましいものです。

結論から言うと現時点で特殊な投資を行うのでなければ

SBI証券 or 楽天証券
の2つを作っておけばOKです。
この2つはネット証券の最大手であり手数料が安く、様々なメリットがあるうえ口座維持手数料は現時点で0円のため、とりあえず作っておいて損はないと思います。
これら2つの証券会社では保有する投資信託残高に応じたポイントが貰えます。
しかしこのポイントが最近改悪されつつあります。それも巧妙に”改定”を装って我々インデックス投資家にとっての明らかな改悪を行っているので、現状を把握したいと思います。

SBI証券の投資信託保有残高に対するポイント付与

SBI証券の投資信託保有残高に対するポイント付与はTポイントで行われ、「投信マイレージ」というサービス名で提供されています。
付与ポイント率については
SBI証券公式サイトより

という感じで公開されています。
1000万円以上の投資信託をSBI証券で保有していれば年率0.2%のTポイントが貰える、ということは、、、

1000万円につき2万円分のTポイントが毎年もらえる!

とうまくはいかないのが世の中の常です。
もちろんこれは嘘ではないですし、誇大広告でもないです。しかしよく見るとこのポイント付与率の対象は“通常銘柄”となっています。

いやいや、通常って言ってるんだから問題ないでしょ?と思いますよね。

ではその下の”通常ではない”当社指定銘柄の一部を見てみましょう。(全て見たい方はこちら

年率0.05%の銘柄には
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内株式(日経平均)
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内債券インデックス
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国債券インデックス
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内リートインデックス
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国リートインデックス
などがあり、

年率0.0462%の銘柄は
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

年率0.374%の銘柄として
・三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

そしてSBI証券の今後の主力商品となるであろう
・SBI-SBI・全世界株式インデックス・ファンド
・SBI-SBI・中国A株インデックス・ファンド
・SBI-SBI・V・S&P500インデックス・ファンド
・SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド
・SBI-SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド

等は年率0.0242%に設定されています。。

つまりインデックス投資家大好きeMAXIS slimシリーズやSBI・Vシリーズといった優秀なインデックスファンドが狙い撃ちされているわけです。

これらは保有コスト(手数料)が低いため証券会社としても旨味が少ないため、しょうがないといえばしょうがないですね。

では楽天証券ではどうなっているのでしょうか?

楽天証券の投資信託保有残高に対するポイント付与

楽天証券では投資信託保有残残高に対するポイント付与は楽天ポイントで行われます。

しっかりポイントをもらうためには楽天証券と楽天銀行を連携させるマネーブリッジに登録したうえでハッピープログラムに登録する必要があります。
いずれも非常に簡単な作業なのでぜひ行いましょう。

楽天証券ではこれまで投資信託保有残高に対して年率0.048%の楽天ポイントが付与されていました。それがこの2021年8月から改定されたのです。

改定後のポイント付与率のテーブルがこちらです。進呈ポイントは投資信託保有残高10万円あたりの月額付与ポイントです。

もともとの年率0.048%というのは10万円あたりの月額付与ポイントにすると4ポイントと同義です。
それを考えると

「お、何なら10ポイントなんてグループもあるし改悪じゃなくて改良なのでは?」という風にも見えます。
しかしこちらもそうは上手くはできていません。各グループを見たいという方はこちらから見ることができますが、細かいので、重要ポイントのみをまとめます。

まずはポイント付与対象外となってしまった銘柄を見てみましょう。

・SBI・先進国株式インデックス・ファンド(雪だるま(先進国株式))
・SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま(全世界株式))
・SBI・新興国株式インデックス・ファンド(雪だるま(新興国株式))

はい、以上3商品です。。。大人げないというかなんというか、SBI証券に対する集中攻撃ですね。
実際利用する側としては、楽天証券ではこれらの商品と同等のパフォーマンスを示す商品があるので、楽天証券で投資信託を保有する方は無理にこれらを保有する必要はないでしょう。

では10万円につき3ポイント、改悪となってしまった商品はというと

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ世界株式ファンド(GDP型バスケット)
<購入・換金手数料なし>ニッセイ 外国株式インデックスファンド
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

の7商品となっています。インデックス投資家大好きなeMAXIS slimシリーズのなかでも米国、先進国、オールカントリーはここに配置されています。

残りのほとんどは10万円につき4ポイント維持か、5ポイント以上へと改善されています。しかしインデックス投資を行う上では5ポイント以上に増額されたものはどれも手数料が高く、アクティブファンドだったりとあまり旨味のあるものはないように見えます。

・楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全世界株式))
・楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天・バンガード・ファンド(全米株式))

あたりは4ポイントで維持されている中では優良な商品かと思います。

インデックス投資をするのにSBI証券・楽天証券どっちがよいか

では結局のところどちらの方がインデックス投資を行う上で優れているのかというと

どちらでもよい

が現在の結論です。

もちろんeMAXIS slim 米国株式(S&P500)への投資をするのであれば、
SBI証券は年率0.374%、楽天証券は0.36%とSBI証券の方が、よいなどといった誤差はあります。

しかしその差は非常に軽微であり、今後双方とも値下げ競争を行っていく過程でほとんど差はなくなっていくでしょう。

投資信託は証券会社を移管するのに手数料がかかるため、今既に口座をもって投資信託を保有している方はそのまま運用し続けるのが最良でしょう。

これから口座を作る方も“今は”少しだけSBI証券の方が貰えるポイントがお得なのでよさそうに見えるますが、今後どうなるかわからないことや、楽天証券は楽天経済圏を利用している方にはSPUへの好影響があるといった副次効果もあるので
そうした面も考慮して選ばれるとよいでしょう。

また投資に余力がある方は両方に口座開設をしてカード積立を行うことをお勧めします。

カード積立についてはまとめた後日記事を書きたいと思います。