【医師監修】睡眠が勉強に大事な理由を解説【6時間睡眠は2日徹夜と同じ】

みなさんは毎晩何時に寝て、何時間くらいの睡眠をとっていますか?

12時に寝て6時に起きる
1時まで夜更かしするけど7時まで寝ている

といった人は結構多いのではないでしょうか?

実際厚生労働省の調査(厚生労働省「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」)でも、

最も多かったのは6時間以上-7時間未満、次いで多かったのが5時間以上-6時間未満という調査結果が出ています。
この調査は20歳以上が対象となっていますが、実際学生、特に受験生などはより短い睡眠時間で生活している人も多いのではないでしょうか?

・学校が8時半からだと7時に起きなければならない
・夜は塾があって、帰ってきてから夕飯、復讐、宿題、お風呂、とやっていると気が付いたら12時を回っていた。

いった感じで6~7時間程度の睡眠時間になってしまう、というケースが多いと思います。

「大変だけれど体を壊しすまでにはなっていないし、受験が終わるまではなんとかなる」と思っていませんか?

確かに若さで多少の睡眠不足は何とかなってしまうことが多いですが、慢性的な軽度の睡眠不足が実は大きなデメリットにつながることを知っているでしょうか?

それは

6時間睡眠を2週間続けると2日間徹夜するのと同等の認知機能になっている

という事実があります。

これはたとえ話ではなく、しっかりとした研究結果に基づいた話です。

2003年に発表された論文
(Hans P A Van Dongen et.al, Sleep. 2003 Mar 15;26(2):117-26. doi: 10.1093/sleep/26.2.117.)で、
健康な成人を14日間4時間睡眠、6時間睡眠、8時間睡眠に制限した人、3日間徹夜をさせた人に分けて認知機能の推移を調査しました。結果、4時間睡眠と6時間睡眠の間に認知機能の変化に差はなく、6時間睡眠を2週間続けた人の認知機能は徹夜していた人の48時間地点の認知機能と同等であった。
また自覚する眠気は実験開始数日は急速に出現するものの、どんどん強くなることはなく、ある程度で頭打ちになった。
いうものです。

つまり6時間程度の睡眠を続けていると、実は本人としては「少し眠いな」くらいの自覚症状にも関わらず、いつの間にか認知機能は2日間徹夜した人と同等まで低下してしまっているかもしれないのです。

受験生のかた、受験生のお子さんを持つ親御さん、是非ともこれを読んだら、睡眠時間を見直してみてください
長い時間勉強することも大切ですが、仮に毎日の勉強時間が1時間短くなったとしても、その分しっかり寝てよりスッキリした頭で勉強したほうが身になると思います。