皆さんは家電を買うとき実店舗派ですか?ネット派ですか?
一般にネットのほうが安い、という意見が多いですが、私は経験上そうではないと思っています。
この記事は
とにかく家電を安く買いたい!
総論 | 家電を実店舗で値切ることについて
値引きは可能か
意外と家電量販店で値引きが可能なことを知らない方は多いです。
前提として結論から言えば、家電量販店での値引きは可能です。
ただし、ある程度の価格がするものに限られます。
乾電池や電球で交渉しても確実に断られるでしょう。
一方でいわゆる白物家電(冷蔵庫や洗濯機、炊飯器、エアコン、電子レンジ等)やパソコンは確実に可能です。
むしろ値引きを前提に価格設定をしていて、提示価格で買ってくれたらラッキーくらいに思っている節すらあります。
なぜ値引きが可能なのか
家電には仕入れ値と売値に結構な開きがあります。
そして家電には定価が設定されていないことが多いです。
例えば下のグラフを見てください。
この画像はPanasonicの冷蔵庫NR-E455PXの発売からの価格推移です。
発売当初30万円を超えていた価格が1年後には14万6千円までさがっています。
つまり仕入れ値は14万6千円未満であることが予想できます。
人件費、場所代等を無視して極端なことを言えば、仕入れより高い値段で売れれば損は出ず、他の店で買われるよりは少しの利益でも売った方がましになるわけです。
値引きは恥ずかしいか
これをいう人も結構います。
結論から言うと全く恥ずかしくはないと思います。
「いやいやお前が恥知らずなだけだろ」という意見もあるかと思いますが、店員の気持ちになってみてください。
我々客などは店員からすれば毎日何十人も接客をしていている有象無象の1人です。
そのうちの1人が値切ってきても印象に残ると思いますか?
実際店頭で値引き交渉をしている人はたびたび目にしますし、店員からすれば毎日の仕事の中の一部に過ぎず「うわっ、この人値引きしてきたよ、、、」となることはまずないと言い切れます。
値切り交渉のコツ
ここからは値切り交渉を行う際に、意識すべきこと、注意すべきこと、交渉がしやすい条件について書いていきます。
どこの店舗が値切き交渉をしやすいか
大手家電量販店だと大体仕入れ値に大きな差はなく、値引ける限界は同じくらいだと思います。
しかし店舗の場所によって値引き交渉への対処が異なります。
それに関係するのは競合の有無です。
例えば赤羽駅周辺にいわゆる大手家電量販店はヤマダ電機とノジマしかありません。
一方新宿駅を見てみると、ビックカメラ、ヤマダ、ヨドバシカメラと大手家電量販店がひしめき合っています。
家電量販店からしてみたら、他の店舗で買われることを避けたいわけです。
周囲にライバル店がある場合、ライバル店で買われてしまっては利益が0になってしまうので、多少利益が減っても値引きに対しても前向きに向き合ってくれる可能性が高いです。
まとめ買いは値切りやすいか
結論から言えば、値切りやすいです。
店からしてみたら、ネット通販で買う人が増えているご時世に実店舗で買い物をしてくれる客は貴重でありがたい存在であり、次の買い物も自店舗でしてほしいと考えます。
そのため、次も自店で買ってもらえることへの期待も込みで、値引き額を大きくし顧客満足度の上昇を狙うわけです。
高額な家電の購入がある場合、まとめて購入するから値引きをして欲しいと伝えるようにしましょう。
値引きがしやすいタイミングはあるか
暦での値切りやすい時期
値引き交渉がしやすい時期として、決算期や年末・年始、年度末、ボーナス商戦などがあげられます。
この期間は家電量販店も売り上げが増える時期であり、期間中の売り上げ目標も高く設定されます。
目標達成のため、顧客を他店にとられないようにするためにと、平時より値引き額が大きくなる可能性が高いです。
ただし、人気商品の場合「この人に値引きして売らなくても定価で買ってくれる人がくる」という思考も働くため、逆に値引きが難しくなる可能性があります。
曜日での値引き交渉しやすい日
値引き交渉の定番は土日祝日です。
こちらも平日に比べて売り上げ目標が高いため、購入してくれそうな客を逃すまいと、値引きを頑張ってくれる可能性が高いです。
ただし、店舗を訪れる客数も多いため、あまり購入してくれそうもない雰囲気を嗅ぎ取ると「他にもお客はいる」という考えで、交渉が進まなくなる可能性もあります。
値引き交渉のしやすい時間帯
値引き交渉のしやすい時間帯は閉店1時間程度前がいいでしょう。
その日の売り上げ目標までもう少し、という状態の場合店側としても売り上げを達成したいため、多少の利益低下には目をつぶってでも値引きに応じてくれる可能性があります。
値引き交渉のしやすい天候
天候なんて関係あるの?と思うかたも多いと思いますが、関係大ありです。
結論から言うと荒天時もしくは荒天後の夕方です。
こうした日は来店客も少なく、日の売り上げ目標を達成できない可能性が高いです。
そんな中来店してくれる顧客は貴重であり逃したくないため、比較的強気な交渉にも乗ってくれる可能性が高いです。
型落ち前後
毎年新製品が登場するタイプの商品では新機種が出る前後には在庫処分のために、型落ち商品の値段が一気に低下します。
展示スペースにも限りがあるため、新商品のためにスペースを空ける必要もあるし、新商品が出てから型落ちが売っていると、型落ちが売れやすく新商品が売れなくなるため、早急に処分したいため、値引き交渉が行いやすくなります。
ただしあまりギリギリになると色が選べなかったり、なくなってしまったりするリスクはありますが、最も安くなるタイミングなので、急ぎの買い物でない場合は新機種登場のタイミングを待って型落ちを購入するのもいいと思います。
つまり値引き交渉のタイミングのまとめとして
この条件が揃ったらすぐに店舗に向かいましょう!
どのくらい値引きができるか?
どのくらい値引きができるのかは気になるところだと思います。
大まかには1割の値引きは成功する可能性が高いです。
目安にするものとしてネット価格、競合他店の価格があります。
ただしネットに関してはEC専門店ではなく実店舗を持つ店のネット店を参考にする必要があります。
実店舗を構えている以上人件費・場所代がかかるためEC店舗には安さで勝てなくて当たり前です(たまに勝てることもあります。後述)。
また具体的な金額は慣れてくると「このくらいイケるだろうな」というのが見えてくるのですので、多少強気な値切り交渉の失敗を繰り返すことをお勧めします。
値引きの代わりに付与ポイントを増やせるか
値引きがこれ以上難しそうだな、という段階まで来て、「もう一押しされたら買っちゃいます!」という雰囲気を醸し出していると、その量販店のポイントを増やしてもらえることがあります。
ビックカメラ、ヨドバシカメラ等の量販店はもともと10%のことが多いですが、数%のポイントアップをしてくれます。
たとえ1%でも10万円の家電であれば1000円になるので、ちょっとした付属品が買えたり、長期保証の費用に充てることができるので、ありがたいです。
店員さんから提示されなくても、最後に「ポイント増やせますか?」と聞いてみる価値はあると思います。
例えば同じ1000円分でも価格から引くよりは、付与ポイントをアップさせる場合、その客はポイントを使うために店にまた来てくれることになるので、価格値引きよりはしやすいようです。
これはあくまで最後の一押しなので、もう買うことが決まっている状態で聞いてみると1%や2%ならつけてもらえることも多いです。
実際の値切り交渉をする際に
まず絶対に念頭に置いておいておく必要があることとして交渉する相手も人間だということです。
横柄な態度の相手には、可能な値引きもしたくなくなる可能性があります。
大抵の場合店頭に立って接客をしている店員に与えられている値引き幅は限界値ではありません。
客がそれ以上の値引きを額を要求してきた場合は、更なる決定権を持つ上司にお伺いを立てる必要があります。
私が値切り交渉をすると、たいてい「上に聞いてきますので、お待ちください」といわれ、こちらの指値が可能か、無理な場合可能な値引き額を聞いてきてくれます。
上に確認に行くのは店員からしても手間ですし、負担です。自分の立場に置き換えればなんとなくわかりますよね。。。
その時に印象が悪い客が相手だったらどう思うでしょうか?
自分に与えられている範囲以上の値段を言ってきたら「その値段は無理です」で終わらせられてしまう可能性があります。
実際の値引き例 | ケースレポート
ここからは私が実際に最近行った交渉の実例をもとに解説していきます。
洗濯機を値切った話
洗濯機の調子が悪く、勝ってから8年ほどたったため、買い替えを検討していました。
とはいっても完全に壊れたわけではなかったため、できるだけ値段が下がったタイミングでの購入を考えていました。
私は縦型洗濯機を狙っていたのですが、特にメーカーのこだわりはありませんでした。
縦型洗濯機は毎年5~6月と11月頃に新製品が出ます。つまりこの前後に型落ちとなる商品の値段が最も下がります。
正直洗濯機など1年で著しい進歩が起きるわけもなく、ちょっとした新機能が増える以外は「あの機能を付けて、この機能を外して」を繰り返して新製品にしているようなところがあります。
なので型落ちでも全く問題ありません。
ネットである程度価格をリサーチしていき、店頭で交渉を行いました。
この時ポイントは買いたいメーカーから派遣されている店員を見つけることです。
ある程度価格交渉をしたうえで最終的に
の3点に焦点を当てることで、ネットの最安値を下回る価格での購入を果たせました。
(ネットで大型家電を買うときは、配送・設置料、引き取り手数料込みで計算することが重要です。)
ノートパソコンを値切った話
一般にネットのほうが安いことが多いですが、モデルとタイミングによってはネットの最安値を下回っての購入も期待できます。
ノートパソコンは早急に必要だったため、休日の夕方の初回訪店で決めるつもりでした。
店内のPCを一通り物色し、「買うならこれかこれ」というところまで絞っておきます。
ある程度モデルを絞るための記事を書いていますので参考にしてください。
現在社会において働くうえでデジタルデバイスの助けは必要不可欠です。 特に医師として働いていると ・学会発表のスライド・ポスター作成・論文データまとめ・執筆・論文購読・抄読会資料作成・オンラインミーティング・オンラ[…]
ネットでの価格をスマホで確認しておき、ある程度指値を決めておきました。そこそこ売れ筋のモデルだったので、大幅な値引きは難しいと踏み、1万円+端数の指値で交渉を決めます。
しかしこの金額が妥当とも限らず、高値掴みになる可能性もあるので、店員さんへの交渉の入りは「これか、これで迷っているのですが、それぞれどのくらいまで安くなりますか」です。これ重要です。
すると一方のモデルが予想値を下回ってきました。そこでそこから端数切りを交渉。
結果2万円と端数を値引いた価格で購入できました。(ポイント追加は端数切りするなら無理、とのことでした。)
掃除機を値切った場合
値引きは不安だなという方は必見です。
少し前の話ですが、掃除機を購入する際のことです。
掃除機は各社色々な性能を謳っていますが、下調べの結果「ぶっちゃけどれも大して変わらないな」と思っていた私は
安くて、吸えて、見た目が悪くなく、コンパクト、であればなんでもよいと思っていたため、
店頭の隅の方にある型落ちの機種を見定め購入を考えました。
同系統の新機種から考えてかなり値落ちしていることは明らかであったため、大幅な値引きを行う言ことはあきらめつつ、店員さんを探していました。
休日の繁忙期で店員さんはすぐには見つからず他のお客さんを対応している方の手が空くのを待っていると、カップルが私の買おうと思っていた商品のカードをスッととってレジに向かっていきました。
その5分後店員さんの手が空いたので私は一言
「これ買いたいんですが、いくらになりますか」
それに対して即答で10%引きの金額が返ってきました。
その金額はすでにネット最安値を下回っており、即決です。
まぁ粘ればもう少し値切れた気もしますが、在庫処分での値段提示だったと思うので、結構苦しいかなと思い即決しました。
交渉30秒、というか一言言って買うか否かで、前のカップルとで10%の値段差です。
これをやらないのは「もったいない」と断言できます。
エアコンの場合
季節商品のため、季節外(夏前、冬前以外)を狙うのがお勧めです。また引っ越しが増える年度末も需要が伸びるので、やや値切りにくくなります。
私はこれらを避けられるタイミングで引っ越しをしたので、しっかり値引き交渉を行いました。
ある程度前述のように競合との比較で限界値は予想しており、その付近まで交渉はスムーズに進みました。
店員さんから「う~ん、これが限界ですかね」という最終価格が提示されました。
そこだ一言「1%ポイント付けていただけれら決めます」
結果OKをもらえ、10万円を超える商品だったため1000円以上のポイントが加算されました。5%ポイントで、長期保証に加入したので、非常にありがたかったです。
この例でも配送料・設置料込みで、ネット最安値を大きく下回りました。
さいごに
家電量販店での値引き交渉のコツや、実例を紹介してきました。
繰り返しにはなりますが、一人カラオケとかと同じで値引き交渉自体には店員さんは何とも思っていないです。
むしろやらないと定価購入ラッキーと思われていると思います。
過度な交渉や、横柄な態度での交渉は互いに不愉快な気持ちになるのでやるべきではないですが、ある程度節度を持った交渉はやるべきだと思います。
その代わり店員さんへの感謝と、また何か買うときはその店で購入するようにすることが大切かな、と思っています。
これまで値引きなんてしたことない、と思っている方も、はじめは一言「これいくらになりますか?」だけでいいのでやってみてください。
きっと今までいかに損をしていたかを感じると思います。